:: 2005/10/01  00:00 ::

チャイルドライフ・デザイン

チャイルドライフ・デザインとは,子どもの入院生活のすべてに渡り, 大人の知り得ぬ恐怖心や自責の念から解放し,治癒効果を高めるためのデザインのことである.

ツールの開発は,2つのスタンスで進めている.アイデア展開による方法と,アイマークカメラ・動作解析システム・脳波計(感性スペクトル)などを用いた定量的な評価を経て展開する方法の2つである,
共通していることは,現場の看護師と共に学術的に進めることを意図している点である.これにより,より効果的なツールの開発が可能になると考えている. このHPは,そのプロセスを公開している.
すべては,何より先ず入院している子どものために,そしてその保護者のために.それを利用する人のために・・・.

入院を余儀なくされた子どもたちの生活は,想像を超えた悲しみと自責の念(痛いことをされるのは,自分が悪い子だからという考え)に苛まれる.

それらを解放するためには,看護師,チャイルドライフ・スペシャリストなどによる心のケアに委ねられるが,遊び道具や人形,プリパレーション・ツールなどを介する場合は,そのデザインの善し悪しによって効果は大きく左右される.

従って,効率よく目的を果たすためのデザインが,入院という非日常的な空間のすべての対象物に必要となる.勿論その目的のために新しいツール開発もデザインが担わなければならない.

では,デザインとはいったい何か.小原は,「デザインは,科学と芸術という人間の中で逆らいあう宿命をデザインという概念のもとにコントロールするものである」とし,「デザインとは,人―モノ の行為をひとつの新しいシステムとして,人は人,モノはモノという別々の立場からではなく,総合的に取り上げようという,新しい人間の行為に他ならない」[註1]としている.

つまり,子どもの入院生活(チャイルドライフ)に関わるすべてに対して心理的・機能的・効率的にデザインが働けば,入院生活をする子どもに関する新しいシステムを構築することが容易になるのである.

その一つは,プリパレーション・システムである.これは,病室,処置室,プレイルーム,ope室をプリパレーションが行われる場として捉え,それぞれで行われるプリパレーションと,それぞれを繋ぐことによって効果的なプリパレーションができる,という考えによるものである.

そのためには, 感性デザイン学, 看護学,医学,工学などの専門家によってデザイン開発を行うことが必要である.

病室,処置室,プレイルーム,その他・・・大人がこれが当たり前と考えているその世界は,違和感のある特異な世界であることを理解しなければならない.
大人であるあなたは慣らされているだけであり,子どもからすれば特異で,怖く,孤独で,自分をどう制御していいか分からない世界である,ということを時々思い出さなければならない.

デザインからの支援

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