:: 2005/10/01  00:07 ::

看護評価システム

看護師,医師,病棟保育士など医療関係者に対する評価の導入が早急に必要である.

大学教員の場合,授業評価が導入されていない大学は,大学としてはダメというレッテルが貼られる時代になっている.
教員に対する学生の評価が毎年実施されそれがHPで公開される時代なのである.
しかも既に第三者評価が導入され始めているところもある.

そう考えると如何に小児看護の現場に対する評価システムが遅れているかが分かる.

FD(Faculty Development)と言われる大学教員の能力を評価するシステムがどこの大学でも導入されており,その評価によって査定もまた変わってくるという時代である.

これを看護職で考えると評価は患者である.小児の場合は患児の親が評価者となる.

評価システムは,医療現場においても早急に導入されなければならない.
導入には多くのそして大きな抵抗が必ずあるはずである.しかし大学教育同様,いずれ必ず導入されることは間違いない.
楽をしようとする心が反対する心を生むと言って過言ではない.

看護師も緊張感が走り,総体的にはレベルは必ず上がるはずである.勿論医師に対しても絶対必要である.

しかし,大学のように学部1年生に評価させると,楽で低レベルな講義を行う教員が評価が高いということも実際あり得るから,同じように親のエゴで評価されて実際は優しい良い看護師が低い評価になるということも当然起こってくる.
従って,これを如何に正確に評価するかが問題となり,早い段階から評価システムを考えなければならないのである.

例えば,痛みなどある理由で夕食をとることができなかった子どもを残して親が帰らなければならなかった時,看護師の優しさによってその後に食べることができるかできないかが決まってくるという現実に対して,親は非常に正確な評価をすることができる.
しかし,それが見えないところでの行為であり,またそれを伝えることのできない幼児の場合はどうすべきかなど,評価問題は山積するはずである.

評価導入には,大学教育と同じで,評価だけに気を取られてしまうと目先だけに囚われてよい仕事ができないことも事実である.
看護医療系の学会でも近い将来FDを専門にして発表する人が出てくるはずである.その時が早くなればなるほど看護のレベルが上がるのは,大学教育と同じであることは言うまでもない.

聖職と言われていた教師,そして看護師,医師は,今やそうでない人があまりにも多くなってきたために,あなたの人間性は・・・というような評価をしなければならない時代になってきたというわけである.
つまり,その専門家としてのテクニックもさることながら,子ども,患者という,人間を相手にしているがゆえに「人の心」の育成が必要05 PICUの面会時間:「心配するご家族の心に配慮した医療の実践」ができる心の育成が必要)というわけである.

こうした提案を10年前に行った時,小児病棟に投書箱を各部屋毎に作り,患者様の声を把握するということを言った婦長がいたが,誰一人として投書する人はいなかった.
子どもを人質に取られていると考えている親は少なくないことをあまりにも知らない行為であり,投書箱を設置すれば正しい評価が得られると考えることはあまりに愚かなことである.

それ故に,看護では評価システムが成り立つのは至難の業であると考えるが,評価システムを成り立たさない限りにおいては,真の意味で人の心の配慮した看護医療の実践はあり得ない

大学教員の場合,任期制がほとんど導入されている.これは教員を辞めさせることができるシステムである.
大学によって異なるが,助教(=講師:本年度より文科省より名称が変更された)以下は4~5年任期が多い.また教授,准教授(=助教授)でも5年任期というところもある.その多くは1回だけ更新可というように緩和されているところもある.

最先端領域では,プロ野球並の年俸制を導入しているところもある.
しかし,研究の場合,目先の成果ばかり追わざるを得なくなり,結局大きな研究はできず逆効果と言われていることも事実である.

従って,どのレベルでどのような評価を誰が下すかという評価システムを看護医療の現場から提案しなければならない.そしてそのシステムの是非を評価者である親に判断してもらわなければならない.
何故なら入院している子どもの親からは,子どもに返ってくることを恐れて,絶対に評価提案などできないのであるから.

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