:: 2006/09/23  04:16 ::

「小児看護におけるプリパレーション・ツールのインタフェースデザインとその有効性」

プリパレーションの実施において,従来の絵本とPCツールとの比較を行うことを目的として動作解析システムを用いて実験を行った.なお,内容による差を出さないためにPCツールと同じキャラクタで同じコンテンツのプリパレーション用絵本を制作し,PCツールとの比較を行った.


第8回日本感性工学会大会[2006年9月13~15日 ,早稲田大学]

 「小児看護におけるプリパレーション・ツールのインタフェースデザインとその有効性」

伊藤弘樹(拓殖大学大学院 工学研究科),恩田浩司(フリーランスデザイナー),岡崎 章(拓殖大学工学部工業デザイン学科),内藤茂幸(北里大学病院),吉川佳孝(自治医科大学付属病院看護部)

PowerPointの内容は,画面をクリックするごとに次のページを見ることができます. PowerPoint右下に表示されるページに対応した発表内容が下記文章となります.はじめから見直したい場合は,右クリックで巻き戻し,再度右クリックで再生を選んで下さい.

前回(2006年3月第2回日本感性工学会春季大会)の発表では,新しいプリパレーション・ツールと,そのインタフェースの提案を致しましたが,今回はデザインとその有効性を行いました.

背景

「プリパレーション」とは,文字通り(心の)準備でありますが,相手が幼児であることを忘れてはなりません.
正確な内容且つ飽きさせないための工夫として,適度な遊びを交える必要があります.すべては看護師に委ねられており,これといったマニュアルはございません.

研究目的

今回の研究目的は,PCツールと絵本の比較です.
内容による差をなくすため,PCツールと「同じキャラクター,同じコンテンツ」の絵本を制作致しました.

実験内容及び手順

患児を中心に保護者,看護師が両脇に並び,3台のビデオカメラで狙います.

患児を取り囲む3台のカメラで動きを記録します.
現段階では4人の解析を行っております.(実際に実験に参加・協力して下さったのはもっと大勢です.)
実施直後に患児の理解度を保護者に4段階で評価して頂きました.同時に患児がどの程度の興味を持って見ていたかという程度を示すVAS値も評価願いました.

実験結果

動作解析によりますと,絵本は二人とも前半で飽きてしまっているようでした.

①の女の子は後半で頭をかく,小刻みに左右を意識するといった動きがあります.
②の女の子は覗き込むといった動きははじめのうちしかなく,後半はずっとじっとしています.

同じく動作解析にて,PCは二人とも興味が後半まで持続しています.

③の男の子はずっと画面を覗き込む動きが見られました.その動きと連動して,看護師や保護者に顔を向けています.
④の男の子は終わりの方でも画面を覗き込む動きがありました.ただ,首の回転についてはやや落ち着きがなく,少々分かりづらいです.

実験結果

実験直後のアンケートから得られたデータは,このようになっております.
子どもがどの程度の興味を持っていたかを保護者に御判断頂いたVAS値はほぼ同じ値ですが,
保護者が「この子は,どの程度理解したか」を示す値は,いづれもPCツールが高値となっております.
手術当日の現実体験での反応を保護者に示して頂いた「不安度」も,PCツールが良い値であることが見て取れます.

今後の展開

今後は更に被験者を増やし,実験結果とその比較を十分に行い,同時にPCツールの操作ログを分析し,より分かりやすいツールへ改良する考えであります.
最終的には,目的に応じたプリパレーション・メニューを状況に応じてダウンロード出来るシステムを構築したいと考えております.

ご清聴ありがとうございました.

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