:: 2011/01/20  16:40 ::

「音楽療法におけるインタラクティブな関係を支援するツール」

音楽療法におけるインタラクティブな関係を支援するツール"haneoto"の無料提供について

2010年度卒業研究・制作,口頭発表内容,[2011年1月20日]

音楽療法におけるインタラクティブな関係を支援するツールの開発,プレゼンテーションを始めさせて頂きます.
よろしくお願い致します.

まず,本プレゼンテーションの流れについて簡単に述べさせて頂きます.

初めに,ツール制作の背景,そして次にツールの内容……ここで頂いたフィードバックや,フィードバックへの対応にも触れさせて頂きます.
そして最後に,現在までの成果と今後の展開をお話しいたします.

本制作は前年の同研究室の研究,『ペンタトニックスケールを用いた音楽療法支援ツールの開発』の展開型制作となっております.

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが,当該研究は,画面上の鍵盤に触れて音を出し,その音を録音して,即興演奏の支援に繋げるというものでした.

ちなみに,ペンタトニックスケールは『ド・レ・ミ・ソ・ラ』の5音からなるスケール音で,継続的な音を醸し出す特性を持つ,音楽療法の基礎的なスケール音となっています.

そして,当該研究に対するフィードバックに,研究目的の即興演奏の支援の他にも切り口を見出せそう,具体的にはコミュニケーションのきっかけ作りに使えそう,というものがありました.
病院内には恐怖心や不安感から周囲との接触を拒み,音楽療法の実施が非常に困難な患児がいるため,そういった患児にツールを触ってもらい,音楽療法の受療に移行するきっかけになれば……ということです.

そこで,今回はコミュニケーションの支援への特化を図ることにしました.
つまり,患児の精神状態を音楽療法の受療が可能な状態へと移行を促すツールの制作を行いました.
さて,実際にどのようなツールを制作したか,この段階でお見せできればと思います.

 まず,コミュニケーションのきっかけ作りという目的のために,ツールを2人で操作することを前提に制作しました.
また,前年の研究では鍵盤のままだったインターフェースを大幅に変更し,これには直観的な操作を可能にするというだけでなく,患児の楽器への抵抗感を軽減する目的があります.
更に,単純にツールに遊びの要素を加える目的の他,同オクターブ上で多数のスケール音が煩雑に鳴り響く問題を軽減するために,おもさの概念を追加し,スケール音が自然に分散しやすくなるようにしました.

ツールがここまで完成した段階で,音楽療法実施者を中心に数度のフィードバックを頂きました.
その点につきましては,割愛させて頂きますが…….

それらのフィードバックに対する対応は,具体的にはこの3点です.
『発生したスケール音を楽譜に反映する機能』『時計機能』『BGM・BGS機能』の3つの機能を追加しました.
これらはすべて,患児に視覚的ないし聴覚的に時間の経過を意識させ,次の行動への移行を促す目的があります.

フィードバックの反映後,東京大学医学部付属病院の特別支援学校,こだま分教室にて小学生を対象に実験を行いました.
『面白い』『ベッドの傍に置いてほしい』といった評価を直接頂いた他,ツールがきっかけとなり,あまり喋らない子どもが他の活発な子どもと会話をする場面も見受けられました.

 一方で,ツールの使用を眺めていて分かりにくそうな部分が見受けられたので,その点を修正させて頂きました.
今後は,WEB上には無償ダウンロードをしたいと考えています.

以上です.

ご清聴ありがとうございました.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ツールバーへスキップ