:: 2011/08/07  00:12 ::

小児がん患児のための食事基準支援携帯サイト

携帯サイトアクセス方法
チャイルドライフデザイン側がデザインを担当しましたが,研究の主体である新潟大学医学部保健学科住吉智子先生からアクセス方法の手続きを行います.

[メディカルデザインアワード 審査員特別賞受賞]

(文:岡崎)

がん治療をされているお子さまの免疫力レベルが分かり,何が食べられるかを知ることができます. 買い物中にも確認でき,看護師と保護者が一緒に学習する"小児がん食支援ヘルス・リテラシー・モバイルサイト"です.

子どもの心に配慮したプレパレーション用ツールの開発を行ってきましたが,看護師や保護者の教育ツールとしても有効であるということが分かってきました.そこで,保護者に依存が大きい小児がんの食事基準に焦点を当てて,保護者に対してより効果的なリテラシーツールとなるようなサイトを構築することを目指しました.

そのシステムを考えていくうちに看護師が対応することで保護者とのやりとりが相互教育になる方法と保護者の負担になっている多くの食事不可の食品の記憶を,レベルダウン式教育法として捉えることで容易に把握できるようにしました. このサイトは,小児がんの患児とその保護者・看護師に安全な食生活を支援するための"食支援ヘルス・リテラシー・モバイルサイト"です.

現在,新潟大学の共同研究として,看護師や保護者を対象に評価を行なっている段階です. 本サイトは,保護者が買い物時などに基準値を携帯電話から確認することができ,看護師に相談する際には共通の学習媒体としての役割を果たします.本作品は,

本サイトは,小児がん食事基準の特徴である「病気克服に伴った学習要素の減少傾向(食事の際の注意事項や容器に関する条件が減少すること)」と「保護者と看護師が同じサイトを利用する」という点に焦点を置き,これらを携帯サイトに可視化することで,患児や保護者の"病気克服への意欲の向上","サイト未登録食品の対処法への導き"を実現し,保護者が看護師に相談する際の"共通学習要素の提供","相互教育の実現"を見出すことができると考えました.

日本の小児がん食支援は,未発達です.医師や各医療機関によって判断に差があり,保護者を混乱させているのが現状です.本作品のように,治療と基準値の関係の可視化,ユーザの関係を見通したデザインをすることで,小児がん食支援の充実化を図ることができると考えています.

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